『秩父三十四観音巡礼記』
第18番〜第23番札所



第18番 白道山 神門寺
     埼玉県秩父市宮地町

ご詠歌:ただ頼め六則ともに大悲をば 神門にたちてたすけたまえる
本尊:聖観世音菩薩


国道140号線に面しているので、巡礼のための霊場・札所というより車で来て気軽にお参りできるお寺です。 ここの納経所は、お守り・お土産・巡礼用品など豊富な品ぞろえで、買い求めている人も大勢いるようでした。 駐車場も大きくて休憩所なども整備されていて、車で巡礼している人にはドライブインのような感じなのかもしれませんね。 そして、本堂も小さいながらも元神社という歴史からか凝った造りというか彫刻などがほどこさえていてとても華やかな感じでした。




第19番 飛淵山 竜石寺
     埼玉県秩父市大畑町

ご詠歌:あめつちを動かすほどの龍石寺 まいる人には利生あるべし
本尊:千手観世音菩薩


巡礼道をしばらく歩くと、民家の脇に開けた広場に囲いも柵もなく突然十九番は、現れます。 境内には、六地蔵があり、川のそばにあるお寺のためか三途の川の守りである脱衣婆を奉る三途堂がある。 夕方に訪れたせいもあり、がらんとした寂しげな印象を受けました。 苔が生えて、雨ざらしの六地蔵にも綺麗な前掛けがされていて、すぐ後ろには堺もなく民家が立っていて 本当の意味の信仰心と言うのは、こんな空間を日常の生活の近くにもってこそ得られるものなのだろうなと思いました。




第20番 法王山 岩之上堂
     埼玉県秩父市寺尾

ご詠歌:苔むしろ敷きてもとまれ岩の上 玉のうてなも朽ちはつる身を
本尊:聖観世音菩薩

20番から歩くと、秩父を東西に大きく分ける荒川を西側へ渡ることになります。 西側は秩父駅を背にして歩くことになり、山に向って進むようなかっこになります。 橋からは、川の流れを見ることが出来、自然の木々や河原を眺めていると日常の生活のことなど忘れてしまいそうです。 20番の本堂は古く、境内も樹がわさわさと生い茂り、あたかも時代に取り残された空間のような感じを受けます。 本堂の中には、本尊の聖観音の他にも薬師如来・阿弥陀如来など奉られていて、細かなところにも観音像が描かれるなど 古臭さの中に信仰の深さを感じずにはいられません。





第21番 要光山 観音寺
     埼玉県秩父市寺尾

ご詠歌:あずさ弓射る矢の堂に詣できて 願いし法にあたるうれしさ
本尊:聖観世音菩薩

ここは、わりと大きな通り沿いにあり、二十番を途中におおのはら駅からとぼとぼ歩いてくると、開けた感じを受けます。初夏の昼ころ、歩いたのですが、風が気持よくてどこまでも歩いて行けそうな気分になりました。境内は、道路に面しているのですが特に柵もなく、誰でも気軽に立ち寄れるような開けた雰囲気をかもしだしています。 考えてみれば秩父自体が山に囲まれて、一種独特な街なので柵や囲いなど必要ないのかも、しれませんね。




第22番 華台山 童子堂
     埼玉県秩父市寺尾

ご詠歌:極楽をここで見つけて童う堂 後の世までもたのしきものかな
本尊:聖観世音菩薩

観音寺から、まっすぐすすみ途中、畑の小道を入った所が二十一番です。町中の札所では右や左に曲がったり、いろいろな建物が目に入り、忙しい感じがしますが、まわりは畑が広がって高い建物もなく、のどかなところです。 札所について、ここでまず目を引くのが山門の仁王像です。他の寺院では、大抵恐ろしく怖い顔をしてますが、ここの像は、ユーモラスなびっくりしたような顔をしています。山門をくぐるとこじんまりとした境内があり、なんだか田舎に帰ってきたような懐かしい感じがしました。




第23番 松風山 音楽寺
     埼玉県秩父市寺尾

ご詠歌:音楽のみ声なりけり小鹿坂の調べにかよう峰の松風
本尊:聖観世音菩薩

色々お寺の名前ありますが、ここ名前めずらしいですね。名前のせいかは分かりませんが、芸術的ご利益があるのか、音楽を職業にしている人のお参りがあるそうです。 二十二番からの歩き巡礼道は、ちょっとした山歩き、ハイキングが楽しめます。 ここの本堂は、境内の中でも少し高い所にあり、つくりも変わっていて、ステージみたいだなと思いました。 寺のすぐそばにある食堂?で休憩しましたが、庭先のような素朴なつくりでゆっくりやすめて、ほどよく疲れた体が癒されました。







『秩父三十四観音巡礼記』

第 1番〜第 5番札所

第 6番〜第11番札所

第12番〜第17番札所

第18番〜第23番札所

第24番〜第29番札所

第30番〜第34番札所








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