『三浦三十三観音巡礼記』
第12番〜第17番札所




第12番 明星山 伝福寺        
     神奈川県横須賀市久里浜

ご詠歌:のびすぎて八里久里浜御寺まで 来たりて拝む千手観音
本尊:千手観世音菩薩



久里浜駅から海のほうへ延々あるいて行きます。 途中、久里浜花の国という秋にコスモス、春にはポピーの花畑が見ることが出来る観光スポットなんかを通りすぎ、ひたすらに海を目指します。 黒船が上陸したという地に相応しく、記念碑に立った公園なんかがある小さな砂浜にでます。 ここから房総半島の金谷までのフェリーなんかも出ています。 そんな久里浜の海の近くから少々内陸に戻ったところにありました。 境内は奥行きがあり、決して狭くはありませんが、まわりを住宅に囲まれていて、なかなか発見することが出来ず苦労しました。



第13番 延命山 東福寺          
     神奈川県横須賀市西浦賀町  

ご詠歌:浦つたえまいりて拝む観世音 たすけたまえと祈る身なれば
本尊:聖観世音菩薩



小学生画伯が描いたと想像できるピカチューやおじゃるまるなどの絵とともに「吸うよりか 体に悪い 無理する禁煙」などとハイセンスな標語が書かれた手作りの灯篭が境内に向う石段の両側に必要以上の数並べられています。 静かな浦賀の町中の小高い丘の上にあり、浦賀の湾が一望できます。 付近には既に廃業された大きな造船所があったり、歩行者や自転車だけを対岸につれて行く渡し舟が運行していたり、漁業船が停泊していたり、時代の縮図のような場所です。 境内は、中腹に観音堂や地蔵堂を構え、さらに登ると本堂にたどりつきます。



第14番 佛崎山 観音寺          
     神奈川県横須賀市鴨居  

ご詠歌:仏崎へ参りて沖を眺むれば あわやかずさを山高く見て
本尊:十一面観世音菩薩



前にも書いたと思いますが、この三浦観音巡礼は、神奈川県版の普通の道路マップを頼りに回っています。大抵のお寺はどんなに小さくともその位置が、そこには記載してあるのですが、この札所は、該当の住所を見ても全く記載がないのです。 仕方なしに住所を頼りに該当地に行って見ても、この札所は全然分からないのです。 うろうろ同じところを行ったり来りしてみても、お寺なんてどこにもありません。 あきらめかけて、住所を頼りにもう一度そこに行ってみると、ありました。 いままでお寺を探していたので気にも留めていなかったのですが14番札所と書かれた文字が... どこかの家の敷地かと思いきや、本当にこじんまりとお堂が、中を覗くとたしかに観音様が祭られています。ここがそうなんだ!!と、なんだか大発見でもしたような感動がありました。 14番は、火事で焼失し今の位置に本尊であった観音様だけが祭られているそうです。 近くには綺麗な海が広がっています。



第15番 吉井山 真福寺          
     神奈川県横須賀市吉井  

ご詠歌:来るより心吉井の観世音 拝む我が身は後の世のため
本尊:瀧身観世音菩薩



横須賀線の終着駅「久里浜」からすこしはなれた住宅地のかなり奥まったところにやっと発見。 途中、あまりにわからずに道行く人に所在を尋ねるが、その人も聞いたことないなとの回答。 手にした道路地図にはたしかに記載があるのですが.... うろうろしてたら、縄文時代の貝塚跡に行き当たりました。 (市の看板はあるが、貝塚跡といっても何もなくただの広場だった。) そうこうしているうちに非常に細いこの先は山道?行き止まり?となりそうな場所にひっそりありました。 来て見ると、意外に境内は広々していて、池などもあって趣深いです。 本堂左手の階段を上ると、形の良いお堂がある。



第16番 栄久山 等覚寺          
     神奈川県横須賀市久村  

ご詠歌:この世をば久しきものと思いつけ 来世のことを苦にも思わぬ
本尊:千手観世音菩薩



ここも、大きな通りから外れた住宅街をズンズン進んで行った奥地にあります。 住宅もあるけど、家庭菜園をかなり大きな規模でやっている風な田んぼなんかもあったりします。 割に古い家が多いけど、ハウスメーカー建売一戸建てのような新しい家もあり、なんだかちぐはぐな印象を受けます。 お寺のほうも、なんだか普通の大きな家が、お寺をやってますが、なにか?というような雰囲気で、まわりの住宅に溶け込んでいます。 そんな中、花を持ってお墓にお参りに来ましたというような人も見られましたね。



第17番 普門山 慈眼院          
     神奈川県横須賀市佐原茅原  

ご詠歌:あかひこそかやまに大悲観世音 救ひ給えとはこぶあゆみを
本尊: 聖観世音菩薩



ここは、なんとも印象に残るのは、階段です。 ビルの3F〜4F程度を急な勾配に無理やりのように設置された階段を登って境内に向うのです。 階段の脇には「観音の小道」というような花を植えた迂回路がありますが、これもまた下をみると恐い。高いところがあまり得意でない僕は、ちょっとお尻のあたりがもぞもぞする感じでした。




『三浦三十三観音巡礼記』

第 1番〜第 5番札所

第 6番〜第11番札所

第12番〜第17番札所

第18番〜第23番札所

第24番〜第28番札所

第29番〜第33番札所








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