『三浦三十三観音巡礼記』
第6番〜第11番札所




第6番 佛光山 観音堂        
    神奈川県三浦市南下浦町

ご詠歌:くるかと仏は我をまつかな また後の世をまつは観音
本尊:聖観世音菩薩


江奈湾を見下ろす小高い丘の上にこの札所はありました。 この札所の面白いのは、参道に普通の家が数件道沿いにあり、日向ぼっこか、子守かをしている。 この参道沿いの方は、自分のような巡礼者が、訪れることよく分かっている様子で、 この先の札所についてお聞きすると、親切に教えてくれた。 ただ、この話しかけてくださった女性は、この半島の方言なのか? イントネーションが少し違っているようであり、早口なため、よく話を聞くことができなかった。



第7番 岩浦山 福寿寺          
    神奈川県三浦市南下浦町

ご詠歌:岩ぶちにふかき誓の観世音 しょうとくやくねい救け給えや
本尊:聖観世音菩薩



金田港からわずかなところにこの札所はあります。 この札所を探していると、木が生い茂る細い小道にちょうど歯の間から 日の光が差し込んできて非常に神々しい印象をでした。 それにしても、なんだか金田港は朝市などのポスターやのぼりはあったようであるが、 人影がなく、施設もさびれていて、物悲しい感じを受けました。



第8番 金田山 清伝寺        
    神奈川県三浦市南下浦町

ご詠歌:高山に登りて溝を眺むれば 浦のみぎわに立つは白波
本尊:聖観世音菩薩


金田湾に沿った海岸からのわずかに内陸に入ったところにある札所です。 ここで印象的であったのが、境内で子供が遊んでいたことです。 三浦には割に広場や空き地が多いようなので、 遊び場にはそれほど不自由しないのでしょうが、このような境内の使われ方も非常に本来的なものなんだろうなぁと考えさせられました。 この札所のは、どうも立っている木のせいなのか、ほの暗くひっそりとそこにいつまでも存在しているような雰囲気があります。



第9番 菊名山 法昌寺        
    神奈川県南下浦町

ご詠歌:観音をいくつと聞くな目の前に ねび観音の外はあるまじ
本尊:聖観世音菩薩

三浦海岸の交差点からさらに半島を南下した南下浦菊名という地にこの札所はあります。 金田湾沿いの海岸通りから離れて、住宅地の中です。 それほどに大きな寺院ではありませんが、駐車場も広く、 掃除がきれいに行きとどいていて、清潔な印象を受けました。 ただ、訪れた時には、時期があわなかったためなのか、 花なども咲いておらず、なんだか殺風景でさみしげな感じもしました。 しばらくお話しした、住職さんは気さくな方で非常に親切でした。



第10番 海東山 三樹院         
     神奈川県南下浦町

ご詠歌:今日はいて明日は今井か我が命 仏はしろしめさるべきかな
本尊:十一面観世音菩薩



夏には多くの海水浴客で賑わう海岸線から半島の中心にわずかに入ったところにこの札所はありました。 寺院の山門内には多くの墓地が並び、地元に根付いた寺院であることをうかがい知ることができます。 また、門前の石仏には生花があげられており、参拝・参墓者が今も多くいることが、うかがい知ることができます。 狭く、いりくんだ道を進んで到着した札所であり、車での参拝では海岸線の駐車場を利用して少し歩いてみるのもよいかもしれません。



第11番 酔蓮山 称名寺       
     神奈川県横須賀市野比

ご詠歌:命のび参りて拝む観世音 二世安楽と祈る諸人
本尊:正観世音菩薩



野比海岸の海岸からはだいぶ離れた場所にあります。 大きな通りには面していませんが、案内板などもあり、小学校のすぐ脇に位置しているので、割と目立ちます。 寺の正面から境内を軽く見上げるように階段の参道が続いています。それほど長くない階段の先には山門があり、そこまでは印象が薄いけど良い雰囲気のお寺だなーなんて思いました。 しかし、階段を登り切ると寺らしくない本堂と真っ赤に塗られたお堂?があり、軽いカルチャーショックを受けました。お寺はかくあるべき的な自分のイメージが壊れた感じ。 でも、いろんな形式があって当たり前ですね。




『三浦三十三観音巡礼記』

第 1番〜第 5番札所

第 6番〜第11番札所

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第18番〜第23番札所

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第29番〜第33番札所








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