『三浦三十三観音巡礼記』
第1番〜第5番札所




第1番 城谷山 岸音寺    
    神奈川県三浦市三崎町

ご詠歌:来るより頼みをうけし観世音 成仏なると聞くはたのもし
本尊:十一面観世音菩薩





三浦半島の先端。
三崎の漁港と市場がある場所から少しばかり路地に三浦三十三観音
霊場の第一番札所となるこの岸音寺はあります。
小高い丘の上に海を眺める場所にあるので、
すぐ近くに市場と湾が見下ろすことができます。
湾を巡る観光船などが運行されているのも見て取ることができ、
あたりに視界を遮る高い建物もないせいか、
海と空が近く感じられて、不思議な感覚に包まれます。





第2番 紫陽山 見桃寺    
    神奈川県三浦市白石町

ご詠歌:はるばると来たりて拝む観世音 就くか浄土へ光まします
本尊:聖観世音菩薩




一番札所から、三浦半島の西側へと道なりに進んで行きます。
しばらく行くと、やはり大きな通りからは、一本脇にそれたところに
この札所はあります。
バス通りからは、全く見ることができない場所であり、
うっかりするとここも見逃してしまいそうです。
コンクリート造りの真四角な一見寺院には見えないような姿です。

近くでは、広い土地に埋め立てか?工事か?されていて、
次に訪れるときには風景は変わっているかも知れません。





第3番 円通山 観音堂        
    神奈川県三浦市原町

ご詠歌:里をすぎ野をすぎ原の観世音 みちびき給え遠き来世を
本尊:如意輪観世音菩薩




事前に場所を確認しておかなければ、
ここにはたどりつくのは、なかなか苦労します。
車で侵入するのが躊躇われるような立地です。
三浦市から横須賀市へと続くメインストリートの途中、
住宅地の中の畑や小川?を越えるような路地にここはありました。

他の三浦観音寺院境内では、あまり人の姿を見かけることはないのですが、
ここでは、何人かの参拝者を見かけました。

屋根が寺であること主張していますが、
本当にすぐ脇に建っている民家と同じような造になっていて、
まわりの雰囲気によく溶け込んでいます。





第4番 金剛山 大椿寺         
    神奈川県三浦市向崎

ご詠歌:西方へ向崎の観世音 大慈大悲はたふとかりけり
本尊:十一面観世音菩薩




椿の御所と言ったほうがとおりがいいかもしれません。
そこらじゅうを歩きまわり、どうしても場所が分からず
地元の人の案内でやっとたどり着きました。

三浦札所は順路案内看板が全くないのが普通で、
いったんはまると、なかなか札所の発見に苦労します。
車での巡礼は細い道、行き止まり、駐車場所に困ることが多く、
あまりお勧めできそうにありません。

ここの札所はわりと広い境内で、
建物も大きく堂々としています。

ここにたどり着く途中、城ケ島へと続く大きな橋を下から見上げる
場所があり、本当に島なんだななどと妙に感心してしまいました。







第5番 立光山 海応寺        
    神奈川県三浦市南下浦町

ご詠歌:打つ浪も心ありて打つからは 仏の教仏堂が崎
本尊:聖観世音菩薩





庚申塚というのだろうか?
なんでもない通りの片隅などに三浦半島を歩いていると見かけることがある。
通りだけでなく、民家の敷地内や畑の脇にひっそりとたたずんでいるのも
見かける。そこにまた、小さな花が添えられたりしており、
信仰について考えさせられる。

この札所の入り口にもこの庚申塚が並んでいる。
いわれは分からないが、綺麗に保たれ花など飾られていると、
ともかく手を合わせたほうがいいような気持ちにさせられる。

新しい大きく綺麗な道路を少しそれた場所にあるこの寺院も、
以前はこの塚があるということは、どこかへとつながる生活に欠かせない道路沿いに建てられたのかもしれません。




『三浦三十三観音巡礼記』

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