『坂東三十三観音巡礼記』
第29番〜第33番札所



第29番 海上山 千葉寺
     千葉県千葉市中央区千葉寺町

ご詠歌:千葉寺へまいる我が身もたのもしや 岸うつ波に船ぞ浮かぶる
本尊:十一面観音



京成線の千葉駅。十分に都心への通勤可能圏であると思われます。 駅を降りるとベットタウンというか新しく開かれたというような住宅街が一面に広がっています。 新しい街は苦手です。駅からそれほど遠くはないのですが、迷ってしまいました。 どうしても場所がわからずに、札所の直接電話をして場所を問い合わせると親切に案内していただけました。 境内には、両手を広げても届かないほどの大イチョウがあり、紅いアクセントが鮮やかな本堂も目を引きます。 また、大師堂もあり関東八十八ヶ所札所の一つにもなっています。 夕方に訪れたのですが近所の住民とおぼしきひとたちが散歩を楽しんだり子供をあそばせたりしている姿が目につきます。




第30番 平野山 高蔵寺
     千葉県木更津市矢那

ご詠歌:はるばると登りて拝む高倉や 富士にうつろうあさばなるらん
本尊:聖観音



千葉県の丁度真中、東京湾からほど近い場所にこの札所はあります。 東京湾アクアラインがあるために今はかなり便利に訪れることが出来ます。 アクアラインを渡る前と渡った後の景色は全く違っています。 まるで、タイムマシンのようだななんておもってしまいました。 境内は綺麗に整えられていて、気持ちのいい空間です。 本堂の下に地獄・極楽巡りがあります。手作りのような雰囲気で教訓に満ちた地獄・極楽巡りの先には、 大きな前立ち観音を下から見上げることが出来るようになっております。




第31番 大悲山 笠森寺
     千葉県長生郡長南町笠森

ご詠歌:日は暮るる雨は降る野の道すがら かかる旅路を頼む笠森
本尊:聖観音



まず、独特の姿の本堂が非常に目を引きます。舞台のような造りです。 山の斜面を利用して、見上げると同じような姿を見せる寺院はありますが、平らなところにまさに組み上げられている ような姿はあまり見ることはないすがたです。 観音像に結ばれた綱にはたくさんのハンカチが結ばれています。 「縁結びの綱」と呼ばれ観音様との結縁を果たすためのものだそうです。 沢山の数でいかに訪れる人が多いのかが分かります。




第32番 音羽山 清水寺
     千葉県夷隅郡岬町鴨根

ご詠歌:にごるともちひろの底は澄みにけり 清水寺にむすぶあか桶
本尊:千手観音



都心から巡礼を進めてくると房総半島の東京湾側から入ってくることになると思います。 その場合、この札所を訪れるには房総半島の中心を山を越えて横断することになります。 そして、太平洋側の九十九里浜の南端に位置しています。周りには畑が広がっており気持ち良く遠くまで見渡すことが出来ます。 音羽の森公園の入口に位置しており、散歩などを楽しむ人が多く見られます。 駐車場から少し歩くと、札所に着きます。 境内は、しっかりとした仁王門、四天王門があり、独特の造りとなっている本堂内には本尊のほかに西国・坂東・秩父の観音の写しが奉られています。




第33番 補陀洛山 那古寺
     千葉県館山市那古

ご詠歌:補陀洛はよそにはあらじ那古寺 岸うつ波を見るにつけても 本尊:千手観音






『坂東三十三観音巡礼記』

第 1番〜第 5番札所

第 6番〜第11番札所

第12番〜第17番札所

第18番〜第23番札所

第24番〜第28番札所

第29番〜第33番札所






四国八十八ヶ所霊場
百観音霊場
   ・西国観音霊場
   ・坂東観音霊場
   ・秩父観音霊場
地方霊場巡礼記
名刹探訪日誌
日本各地の霊場


 ・巡礼の作法
 ・仏像と寺院
 ・般若の教え
 ・様々な巡礼霊場
 ・巡礼用品
 ・極楽浄土
 ・仏名鑑
 ・六道輪廻の思想
 ・地獄めぐり



巡礼・遍路の旅
TOPページへ